自費出版がメディア広告の各方面で注目されるようになり、それを利用する人が増えてきました。
確かに、自分の書いた小説・自伝・絵、或いは写真などが、本という「かたち」になるのは誰でもうれしいことだと思います。しかし、この人の楽しみ・喜びを利用し、詐欺まがいの事件が発生した事が過去にありました。
ここでは、これから自費出版をするにあたり、そのような事があったということを知って頂きたいというのと、これからそういう出版社と出会って欲しくないという思いから、「新風社・碧天舎問題」を紹介したいと思います。
まずは、新風社問題から。(ある男性Aさんの体験談をもとにまとめてあります。)
Aさんは、普通は正社員として働く傍ら、絵本作家を目指している方。
ある日、新聞の広告に「新風社」主催のコンクールがあったので、腕試しに応募。残念ながら最終審査で落選の通知が。
しかし、落選の通知には『大変すばらしい作品でした。この度は残念な結果でしたが、このまま埋もれさせておくには惜しい、是非弊社で出版をしてみては?』と手紙が添えられていました。
後日、その手紙をくれた新風社の担当Bさんと会うことになったのですが、会ってすぐに作品の感想よりも制作費はいくらまで出せるのかという話に…。
Aさんにはお金があまりありませんでしたが、先方が説明したメリットの中に『全国800の協力店があるので、Aさんの本がそこに並びますよ』との内容に満足して契約。
後日、指定された口座に金額を振り込んだのですが、より良い本にしたいので、もう少し出せないかとの申し入れがあり、お金を振り込みます。
約2ヶ月後、本の制作について何度か打ち合わせがあったものの半ば強制的に完成。
発売日が決まっていたので、近所の本屋に見に行っても数冊しか並んでいません。不信に思ったAさんは、各地方にいる友人に聞いて見みたところ、本屋にAさんの本が並んでいた形跡はありません。
『詐欺にあったのでは?』と思ったAさんは、再度問い合わせることに。帰ってきた返事には、『800以上の協力書店に必ず本が並ぶとは契約書には明記していない、口頭でもそんなことをいった事はない、もう一度確かめて下さい』との事でした。
納得がいかないので独自で調査した結果、Aさんと同じような被害に遭った方の記事を見つけ、それを元に再度問い合わせをすると『担当者不在のためお答えできません』の繰り返し。結局解決はしていないそうです。
上記が、新風社詐欺のおおまかな流れです。他の方も同様な流れでした。
契約書の内容は、読んでみても分かり辛いかもしれませんが、少しでも怪しく感じたら、その場で即断即決するのではなく、ネットや口コミなどをあらかじめ調査する事が大切です。
また、自費出版の流通はなかなか難しいものです。あまり甘い言葉に乗りすぎないよう、気をつけましょう。信頼のおける会社ならば、そういった「事実」も含め、説明してくれるはずです。
次に碧天舎の場合。
碧天舎は創業当時から経営難であるにも関わらず、それを隠し、結果、約250人もの著者が本を出版できず、預けていた制作費が戻ってくることはなかったそうです。(製作段階、すでに完成した書籍は、他の出版社に引き継いでもらえるようになったそうですが)
当然経営状態などは、自費出版をする側から見ればまったく分からない問題。しかし、制作する所が無くなってしまえば、原稿も預けていた金もなくなってしまう。
こちらもやはり情報収集を怠らず、しっかりと調査(特に口コミは重要)してから契約書を熟読することが必要です。